工業製品向けの焼付用遮熱塗料

焼付塗料とは

今回は塗料の塗装作業者の立場になって考えてみます。
建築物や道路に塗装作業を行う場合、塗装作業者は天気予報と睨めっこしながら、施工計画を立てなければなりません。雨が降っていれば屋外での塗装作業は勿論出来ません。また、塗料は塗装後に充分な乾燥養生時間を経て、完成した塗膜となりますので、塗装直後に雨が降ることが予想されれば、作業をすることは出来ないでしょう。道路用の塗料については速乾タイプのものもありますが、天気予報はやはり無視できません。

一方、工場の塗装ブースでの塗装作業者の場合はどうでしょうか。室内の温度・湿度管理が施されたブースで作業を行うので、天気予報を気にする必要はありません。しかし、塗装後の製品の乾燥養生はどうすれば良いでしょうか。塗装作業は流れ作業で出来ても、乾燥養生の場所を確保しなければなりません。また、乾燥養生時間は次工程に進めない為、生産効率の低下に繋がります。これらの問題を解決するため、工場の塗装ブースで多く採用されているのが焼付塗料となります。焼付塗料とは文字通り、100~200℃程度の高温で焼付乾燥をさせることが出来ます。塗料の種類にもよりますが、概ね20~30分程度の焼付乾燥で強固な塗膜が完成しますので、大規模な塗装養生場所も不要で、速やかに次工程に移ることが出来ます。

塗装ブース例

焼付塗装 塗装例

焼付用遮熱塗料

遮熱塗料の多くは建築物、道路に施工されてきたことが多いのですが、近年では配電盤筐体への施工実績も多くなってきています。配電盤内に組み込まれている電子部品は発熱しつつも、自らは熱に弱いという性質があります。それに追い打ちを掛けるように、夏場の太陽光は配電盤筐体を激しく熱します。このような配電盤筐体に遮熱塗料を塗装することで、盤内の温度上昇を抑制し、電子部品の劣悪な環境を改善することが期待出来ます。大型の配電盤になると空調機によって温度管理をしているものもあるくらい、盤内の温度上昇を抑制することは大きな課題となっているのです。配電盤筐体は工場の塗装ブース内で焼付塗装されており、ここに焼付用の遮熱塗料が採用されているのです。

その遮熱効果はどの程度あるのでしょうか。小型の配電盤筐体にランプ照射を行い、遮熱塗料の効果を計測したものを下記に示します。同色の一般的な焼付塗料と比較した場合、天板裏面で約15℃、筐体空間内で約5℃の温度低減効果が確認出来ました。配電盤の多くは鉄製であり、塗装仕上げは必須工程となります。つまり、特別に製造工程を追加しなくても今まで使っていた塗料を変えるだけで、高性能な配電盤筐体を製造することが出来るのです。


ランプ照射による遮熱塗料と一般塗料の温度測定結果:色5Y7/1

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粉体塗料

焼付塗料のひとつとして粉体塗料があげられます。文字通り粉末状の塗料であり、静電気で被塗物に付着し、焼付乾燥されるものです。粉体塗料は環境対応型の塗料とも呼ばれています。一般的な焼付塗料に含まれる有機溶剤(VOC)が含まれていないこと、また被塗物に付着しなかった塗料を回収・再利用できるので、材料ロスが少ないことがその要因として挙げられます。塗料技術としては比較的新しいイメージを持たれることが多いのですが、日本では約50年の歴史があります。製造方法は液体型の塗料とは全く異なり、ペレット成形したものを所定の粒度に粉砕していくという方法がとられています。そのため、一般的な液体塗料と比較すると、少量生産や短納期への対応が難しくなっています。
それを差し引いても、塗装作業に熟練を要さずに厚膜を得られやすいという性質は高く評価されています。

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ミラクールPO1|ミラクール

最近の新用途

遮熱塗料は夏の暑さ対策として使用する塗料です。焼付塗料は一般的な工業製品に使われる塗料です。これらを踏まえて贔屓目に考えると、新しい用途は無限大にあると考えられます。

デジタルサイネージです。こちらも精密電子機器がたっぷりと詰まっています。今後のIT社会に向けて、より多くのサイネージが設置されていくのではないかと考えられます。灰色の部分に遮熱塗料が塗られています。

モニュメントです。公園の入り口付近に設置されているものですが、子供たちが手を触れても熱くないように配慮されています。全面に遮熱塗料が塗られています。

アルミ製カーテンウォール外壁に遮熱塗料が塗られています。この建物はゼロエネルギービルです。

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株式会社ミラクール

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