日記

小さな旅

昨年11/10に事務所を移転しました。早いものでもう1年になります。
最近松戸から通勤する時は南千住で降りて東神田行きのバスで行くことにしています。
出発してすぐ吉田松陰など江戸時代、処刑された人を供養する回向院に突き当たります。
右手にあるはずの尾花を思いながら、バスはそのまま「あしたのジョー」の泪橋を渡ってしまいます。
そう、始まりは悲しい歴史から入ります。
ここは山谷の入り口。
侘びしげな山谷の町並みの中、静かな佇まいの名店「バッハ」が横に見えます。
この辺りは皮革を扱う問屋や工場が多く、その歴史的背景にまつわる様々なことが思い浮かんできます。
浅草の住所になると、ブラシや刷毛の店、ハトメなど扱う会社が出てきて、
浅草駅に近くなるに従い、今度は履き物の店が立ち並びます。
素材~材料~製品への流れがとても興味深いのです。
浅草を超えて、蔵前に向かうと今度は玩具のお店。
駄菓子屋で見たような懐かしい玩具がたくさん見受けられます。
少し行くと火薬もの、花火を扱う問屋が増えてきて、
浅草橋に入ると今度は通りの両脇、久月や吉徳やお馴染みのお人形のお店がたくさん。
近頃はシモジマの町でもあります。
靖国通りにぶつかると繊維の街馬喰町に入りますが、ここで下車。
目の前が事務所です。
約30分。小さな旅です。
考えてみると、吉田松陰は小伝馬で処刑され、小塚原に葬られているので、
遺体はバスのルートを反対に回向院に向かったかもしれません。
色々妄想は広がります。本当に楽しい。

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