遮熱効果と高反射率により、遮熱塗料のミラクールはコストダウンと環境対策のふたつを実現できる塗装技術です。遮熱効果により室内温度の上昇とを抑えることから、冷房代を大きくコストダウンでき、高反射率により表面温度の上昇を抑えることからヒートアイランド対策などの一助となっています。また電気代をコストカットできるということは、発電時の排出二酸化炭素量の低減につながるということ。施工によってどれほど変わるかということを、実際に実験して試してみました。

省エネ効果・費用対効果
劣化したシルバー塗装の倉庫で遮熱塗料ミラクールのエコシミュレーションを行いました。
結果としては、遮熱塗料ミラクールの施工により日射吸収率が1/7 に抑えられ、平均値で室内温度が3℃、最高値では9℃も異なる結果となりました。以下に詳細数値と電気料金などのコストダウンシミュレーションを掲載します。
実験に使用した倉庫について
軒高:10m 屋根塗装面積:5,000平方メートル
屋根材:鋼板(0.8mm)+ポリエチレン発泡板(4mm)
換気回数:1回/時間
壁面材:ALCパネル(100mm)窓 北面:20平方メートル、東面:10平方メートル、南面:20平方メートル、西面:10平方メートル
屋根材:鋼板(0.8mm)+ポリエチレン発泡板(4mm)
換気回数:1回/時間
壁面材:ALCパネル(100mm)窓 北面:20平方メートル、東面:10平方メートル、南面:20平方メートル、西面:10平方メートル

塗装前 (劣化したシルバー塗装) |
塗装後 ミラクール(クールホワイト) |
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日射吸収率 | 0.70 | 0.10 |
平均値:東京2004年6月~9月 7時~18時 日照時間平均 日射量381.01(Kcal/平米・h)外気温27.8℃ |
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屋根相当外気温度(℃) | 41.10 | 29.70 |
空調設定温度(℃) | 26.00 | 26.00 |
内外温度差(℃) | 15.10 | 3.70 |
最高値:東京2004年7月20日 日射量779.14(kcal/平米・h) 外気温38.9℃ | ||
屋根相当外気温度(℃) | 66.20 | 42.80 |
空調設定温度(℃) | 26.00 | 26.00 |
内外温度差(℃) | 40.20 | 16.80 |
電気料金の削減(夏期4か月) | 1,182,816円 | |
基本料金の削減(1か月あたり) | 253,289円 | |
削減できる原油換算 | 6,419リットル(ドラム缶36本分) | |
CO2排出削減量(1か月あたり) | 8,991Kg(樹木52本が年間に分解する二酸化炭素相当) |
- ・日射吸収率はJIS A 5759で規定されている350〜2,100nmの値を使用。
- ・電力計算はCOP=2.6の空調機を想定して算出。
- ・電気料金は東京電力 高圧電力A(基本料金1,223.75円/kW、電力料金 11.84円/kWh 2008/4/1現在)で算出。
- ・樹木は幹の太さ150cmを想定。