外壁塗装の塗料の色の選び方・色で耐久性の違いが出る?

色と反射率の関係について

以前のコラム (遮熱塗料で一番効果の高いのは何色?)で遮熱効果が一番高い色は白だとお話をしました。

とはいえ、周りの家との兼ね合い、コーポレートカラーなどの理由で、屋根の色はどうしても濃い色を選ばないといけないこともあります。
そんなときは、「現状の屋根の色と同じか、それよりも少し薄い色」をおすすめします。前回のコラムでも話したとおり、色が持つ反射の力は大きいので、現状の屋根の色よりも濃い色で塗り替えてしまうと、十分な遮熱効果を発揮できない可能性があるので注意しましょう。

世の中の屋根の色はなぜ黒が多いのでしょう?

一般的に、戸建て住宅の屋根は暗い色が多いイメージです。屋根材メーカーが多くの色のラインナップを取り揃えていますが、実際に目にするのは黒や茶色などの暗い色がほとんどです。
これまで何度も「屋根の遮熱をするなら白色が一番!」「なるべく薄い色で!」などと偉そうに申し上げてきた私も、じつは家を建てたときに選んだ屋根の色は、漆黒でした(せめてもの抵抗で、遮熱仕様にはしましたが…)。黒を選んだ理由は、「デザイン性」と「汚れの目立ちにくさ」です。戸建て住宅の屋根は人目につくため、外壁の色とマッチしていなかったり、汚れていたりするとすぐ噂になります。当時、屋根の色を何色にしようかという打合せの折に、ハウスメーカーの担当者が「なるべく薄い色の方が遮熱性は…」と話してくれましたが、遮熱性や遮熱塗料メーカーに勤めるプライドよりも周りの目を重視する私は、屋根の色選びで迷うことは一切ありませんでした。戸建て住宅の屋根に暗い色が選ばれる理由は、私と同じような理由が多いのではないでしょうか。戸建て住宅はやはり外壁が華なので、屋根は外壁を邪魔しない暗い色が多く選ばれる傾向にあると思います。

白い屋根で遮熱以外のメリットは?

屋根の勾配が緩やかで、屋根の色が人目につかないような建物には、何度も言いますが白色をおすすめします。特に金属屋根の場合は、熱による屋根の伸び縮みが無くなるので、夏場の屋根の音鳴りが治まる事例も報告されています。屋根の度重なる熱収縮は屋根部材の劣化を早めますので、遮熱塗料は室温低減や空調費削減のみならず屋根の寿命を延ばすことにも繋がります。

塗料の色で耐久性に違いは出る?

塗料の耐久性は樹脂の種類(ウレタン、シリコン、フッ素など)で大部分が決まるので、同じ種類の塗料で色によって耐久性に差が出るということはほとんどありません。しかし、色によって色褪せが目立つ色と目立たない色があります。一般的に色褪せが目立つ色は鮮やかなものが多く、赤、紫、黄、緑が当てはまります。特に赤はよく色褪せ、東京タワーも5年に1度の周期で塗り替えているようです(最近は塗装仕様の変更で7年周期に延びたとのこと。素晴らしい!)。逆に、色褪せが目立たない色は、白、黒、青が当てはまります。

塗料を選ぶ際は、色褪せしやすいかどうか、というポイントも抑えて色を選んでみてください。

 

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